こんな素敵なアルバムにオレなんぞがもの申すのはまことにおがましいのだけれど、聴き終え、そしてすぐにまた一曲目からリピートしているこの瞬間、誰かにこの感動を伝えたくなってしまう。 拙い言葉で、どんなにか素晴らしいかを語りたくなってしまう。 バンドネオンでのオリジナル曲のソロアルバムという快挙を、力むでなくやわらかなパステル画のようなタッチで描いた(とオレには感じられる)前作「月ノ光」。 オレにとってそのアルバムはもちろん愛聴盤であったのだけれど、欲張りなオレはそのパステル画の中に美しくたたずんでいるものたちのその先を、生き生きと動き、そして語り、踊る様を、見てみたくなっていた。 なぜならそのアルバムをリリースして以降の彼女の演奏が十二分にそれを期待させてくれるものだったからだ。 今回のこの「北の十字架」では言葉をもたぬバンドネオンという楽器で小川紀美代は、見事に鮮やかに歴史を、現在を、愛情深く歌い上げている。そこには誰かのために歌いたくてたまらない確かな衝動が感じられる。優しく温かく、そして力強い作品だとオレは思う。 こんな作品を生み出すミュージシャンと共演できているオレは幸せ者です。 ありがとう、紀美代ちゃん。 ちなみにこのアルバムは当サイトのリンクから小川紀美代さんのサイトに入ってゆけば購入できます。オレが言葉をつけて歌っている曲「眠れぬ夜、君を想う」もバンドネオンソロバージョンで聴くことができますよ。
by teradamachi
| 2009-07-29 01:30
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